ノサカラボ「緑の目の令嬢」感想

最近全然観劇してなかったのになぜここに来て二週連続と思ったら7月にも同じノサカラボのシャーロック・ホームズ行ってること思い出したw 普通は観劇と言ったら年に一回くらいなんだろうなコロナ前は月一はもちろん、同じ月に複数行ってた時もあったが、巷では異常に思われるのだろうそれはさておき、今回はノサカラボのアルセーヌ・ルパン第三弾、「緑の目の令嬢」です。813、虎の牙と来てこう来たか〜!という感じ。シャーロック・ホームズと交互に上演してシリーズ化してる感あって実に喜ばしい限り。ホームズが山寺宏一ならルパンは関智一ですよ!ただでさえルパンファンは飢えてるので、こういう企画はオアシスのように思えます。

今回は「緑の目の令嬢」で、これは小学生の時読んだ記憶あるんですが、いつものように「読んだ記憶」だけで中身がすっぽり抜けてしまっている緑の目の令嬢とラブラブチュッチュッするんでしょ〜ってところだけ覚えてて、どんだけお前は恋愛脳なんだと自己嫌悪に陥りました(しかも実際余りラブラブチュッチュッじゃないし)ただ、ルパンのスーパーマン級の活躍(ただし女関係を除く)はいつもの通り。この括弧の中身が重要なんですがね。推理力や行動力だけなら俺TUEEEなのに、女が絡むと途端に判断力が低下するし、危機にも陥りやすい。でも、その原因は生い立ちにあって、初期の頃にそのエピソードが紹介され、バックボーンが一貫性ある辺りが100年前の小説にしては誠実だなと思います。昔の小説は、結構行き当たりばったりの設定多いからね〜。トリック自体は「こまけえことはいいんだよ」が多いけど、未だに生き残ってるのはこの辺にヒントがあるのかなと勝手に思っていたり。

この朗読劇には木村良平さん演じる相棒のルブランが出てくるんですが、原作にはそれほど出てこないんですよね。やはり泥棒の相棒となると共犯関係になりやすいから書きにくかったんだろうけど、この「緑の目の令嬢」にもルブランはいなかったはず。そこで改変するに当たってどうするのかなという点も注目してました。

簡単なあらすじですが、緑の目の令嬢こと、オーレリーが祖父から継いだ遺産をめぐって、周囲の男たちが争い彼女自身も狙われる、というお話。この悪役たち、どいつもこいつも曲者揃いなんですが、そこに颯爽と現れ、オーレリーを助けるルパン!むちゃくちゃカッコいい!その癖、我慢できずにオーレリーにぶちうしたら逃げられるという失態を犯すけど、その辺お約束と言うか、そうしないと話が動かないから仕方ないよねとなる辺り、彼の女絡みの失敗は慣れっこになりましたw カテコで関さんがおっしゃるには、ルパン三世の「カリオストロの城」のモチーフが本作らしい。確かにオーレリーがピンチになると必ず現れるルパンは「おじさま」そのもの。あと、彼女が相続した遺産の辺りにインスピレーションを得てそう。この壮大なラストは、歴史ミステリー要素もあるルパン譚においては相応しかったです。耳で聞いていても映像が頭に浮かんだもの。

今回も関さんのルパン、木村さんのルブランの掛け合いが楽しい。原作にはないところだけど、ルパンにも信頼を寄せる友がいるというのが安心できる。あと、諏訪部順一さんのマレスカルと井上和彦さんのプレジャックの丁々発止のやり取りがビリビリ来ました。二人とも腹に一物持っていて、ヒロインに横恋慕する身だからバチバチ感半端ない。諏訪部さんは私のTwitter改めXのタイムラインにもしょっちゅう出てくるので勝手に親近感持っていましたが、跡部様を前にしてるのかと思ったら別にテニプリ好きでもないのに妙にドキドキしましたw 井上さんはそれこそあちこちで聞いていて聞き覚えしかないけど、個人的には山岡士郎のイメージが強かったです。ホームズの時も思ったけど、すごい豪華な共演で、あっちもこっちもお馴染みの声でそれだけで感動してしまう。すごいところに居合わせてるんだなと興奮しました。

ここまで来たら第四段も期待していいのかしら?次は「水晶の栓」か「カリオストロ伯爵夫人」辺りを予想してます。「奇巌城」もいいんだけど(特にショタ声優に誰を持ってくるかという点において)ラストが悲劇だからなあ。あるいは短編の組み合わせでもいいかも?ハートの7とかルブランががっつり出てくるのもあるし。という訳で夢が膨らむ想像はいいですなあ!次も楽しみにしてます!

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