夜道を歩いていた若い女性が立て続けに4人も殺されるといういかにもビクトリア朝のロンドンにありがち?な事件が起きる中、エリザベス・ベーカーという若い女性が不審な男から脅迫状を貰ったとホームズの元に相談に来た。彼女は自分が5人目の犠牲者になるのではと心配しており、ホームズは彼女の両親から了解を得て彼女を囮にして犯人を無事捕まえた。犯人は裁判で絞首刑の判決が下り一件落着かに見えたが、ハドソン夫人のふとした一言でおかしな点があることにホームズは気づく。慌ててベーカー嬢の家を訪ねたが家は既にもぬけの殻。ベーカー嬢もその両親も偽物だったのだ。ホームズはそこで6週間前に亡くなったばかりの貴族院議長マルブレー卿の名刺を発見した。その頃世間では、莫大な財産を持っていたマルブレー卿の遺言書が行方不明になっていると騒がれていた。
自分たちが捕まえた犯人は無実だったと知ったホームズとワトソンは裁判長の寝込みを襲いw処刑を取りやめさせようとする。いい迷惑なのは裁判長の方で、ナイトキャップを被ったまま二人に抱きかかえられ引き摺られるように処刑場へ。すんでの所で処刑を止め、処刑されるはずだった男から賭けに負け借金の肩代わりと引き換えに命令を聞かざるを得なかったこと、その相手の名前、そして黒幕の存在を聞き出す。
3話の最後で黒幕の名前が出てきたけどここで明かしてもネタバレという程ではないよね?そうモリアーティです。元はと言えばホームズシリーズを終わらせたかったコナン・ドイルが苦し紛れに突然出現させたキャラクターだけど、ホームズの宿敵というおいしいポジションゆえ、アイリーンと同じく派生作品では必ず顔を出すお馴染みの人物。2話ではその存在が、3話では名前が、4話ではとうとう顔が判明し、話が進むにつれ徐々に存在感が増していくという構図。
ホームズとワトソンは二手に分かれて捜査を続ける。ワトソンはモリアーティの部下を尾行するために自転車泥棒をして投獄されてしまうがw捜査が進むに連れ新たな殺人が起きる。後半畳み掛けるように起こるので「小気味良く人が死んでいくな」と思ってしまうくらいw
今回も小ネタが本当に面白い。交際相手と別れたハドソン夫人に何やらホッとした様子のワトソン(そして言いたいことがあったら早く言いなさいよ!とでも言いたげなハドソン夫人)、美人のエリザベス・ベーカーに鼻の下を伸ばしているワトソン、列車の切符代をちゃっかり二人分ワトソンの財布から拝借するホームズ、緊迫した現場にひょっこり現れるかわいいちびっこホームズとワトソン、医師としての腕前よりもなぜか射撃の腕前が重宝されてしまうワトソン(でもこのシーンのワトソン本当にかっこいいよ!)。本筋ももちろん楽しいが、こういった枝葉の要素が全体的な面白さを支えていると思うのですよ。4話も見所たっぷりなので見て!見て見て!