「BROADWAY MUSICAL CONCERT」感想

2ヶ月ぶりの観劇です。やっとだね、コロナ禍収束の糸筋が見えてきたのは。長かったですね。まだ第6波あるんだろうけどとりあえす殆どワクチン2回打って大きく改善したはず。私のチケット勘がすっかり鈍ってしまったのが問題ではあるがそれはともかく、今回行ってきたのは真新しい癖に評判最悪の池袋ブリリアホール。しかもチケットの席番号見て「ん?矢鱈前だけど端っこ?」と思ったら注釈付じゃないかー!2列目の1番端だったんですが1列目は空席だったので視界良好だったけど最速で取ったのにこんな席売るな◯あ!しかし詳しくは後述しますがミラクルがとりあえず感想行きます。

例によって北翔さん目当てだったんですが、歌うま揃いかつ選曲が渋くてガチの「ミュージカル」コンサートでした。「ディズニー出しときゃいいだろ」とか「締めは民衆の歌で決まりだよね」などの「ミューコンあるある」から微妙に外した選曲なのが痺れました。「リトルマーメイド」なら「アンダーザシー」でも「パートオブユアワールド」でもなくて舞台化で新たに追加された曲(アリエルと王子とトリトンとセバスチャンの四重唱)だったり、「エビータ」ならどんくらいふぉーみーじゃなくて「こいつはサーカス」だったり。「キスミーケイト」や「42ndストリート」「オンザタウン」など昔懐かしの作品もありました。「誰でも知ってる有名曲」と「ちょっと通な作品」の匙加減が絶妙でした。って、私もそんなに詳しくないけどw

ほんで、北翔さんについての感想なんですが「うまい!うますぎる!」。十万石まんじゅうみたいな感想で恐縮ですがこの一言に尽きる。4月のフランツぶりというブランクも手伝って確かな技術に支えられた歌声が懐かしかったです。衣装は金糸の刺繍が施された藍色のAラインドレス。シックな色だったのでAラインでも甘過ぎず似合ってました。しかも今回初披露の曲もありました。モーツァルト!より「星から降る金」。有名作品なのに未見なんですが曲は私でも知ってます。これ絶対合うやつやん。その役やってたでしょってくらい馴染んでる。歌い慣れた曲と初披露の曲で差があるのは「ミューコンあるある」ですがそれを感じさせないのはすごい。彼女の持つ包容力がそのまま生かされてました。あと佐藤さんとのデュエットで「夜のボート」。両方フランツやん!どっちがシシィなの?と思ってしまったが当然北翔さんだよねw これもよかった。ちゃんとシシィが年齢重ねてて、物語の中の歌になってるのがよかった。佐藤さんとの息も声のハモリもぴったり。退団後間もない頃のコンサートにゲストとして呼んだ時からの仲のせいか、佐藤さんのTwitterでも2日連続でツーショットを挙げてくれて「うちのみちこと仲良くしてくれてありがとな」な謎目線の感謝の気持ちが湧きましたw

そして事件は2幕に起きました。2幕は打って変わって白スーツに身を包み十八番の「運命よ今夜は女神らしく」。間奏でガンガン踊るのもまた眼福なんですが、こっちはどうせ暗いし端っこだから向こうから見えないだろと目を血ばらせながらガン見な訳ですよ。そしたら!踊ってる時こっちに向かってきて、目が合った!!いやいやいや、ファンは皆そう言いますやん。でも私のはホント!前の席誰もいなかったし片側空いてたし。念力が通じた!と思った瞬間でした。ありがとうぴあ。と簡単に手のひらクルーしてしまいました。それにしてもいいですよねこの曲。おそらく今まで一度も神頼みなんかしたことなかったであろうスカイが初めて好きな人のために祈りを捧げる、でもそんな時でさえ女を口説くような調子でどこまでも粋で食えないところが。

北翔さんだけでなく他の方もよかったです。今回鈴木壮麻さんをはっきり認識しました。いやすでにタイタニックで見てるしうまい人だとは知ってたんですが、「すごいやん!すごいやん!」と惚れてしまいましたw 上品なイケオジに弱いんですわ。「愛せぬならば」も「見果てぬ夢」も紫城るいさんとデュエットした「So In Love」もよかったです。ラブネバーダイズのファントムも鈴木さんにやってもらいたかったなあなんてことをちらと考えてしまった。そのラブネバーダイズから小野田龍之介さんが「君の歌をもう一度」。これもめちゃめちゃ沁みました。歌はいいんだよね、歌は外国に高飛びしたおっさんが昔の女に未練タラタラで歌う曲にしちゃできすぎてると思う。あと佐藤さんの「彼を帰して」彼のバルジャン生で見たことなかったので直接聴けて耳がとても幸せでした。前にも他の作品で見たことあったけど、レミゼを経て一皮剥けた感があるなと思いました。

フィナーレの場面。「この場にお越し下さりありがとうございました」いつもはただの社交辞令に聞こえる平凡な挨拶がこんな時節なのでしみじみと聞こえました。休演することなく開催するという当たり前だと思ってた事がそうでなくなり、キャストもスタッフも相当窮地に追い込まれたのが容易に想像できます。そんな中、3階席まで埋まった客席を見てキャストの方々も感極まった部分があったのかな、そんな印象を受けました。北翔さんもお子さん小さいうちは仕事抑えるかな?と思ってた矢先にまた露出が増えてきたので嬉しい限り。「行きたい舞台が多すぎて金と時間がない〜ついでにチケットも!!」と贅沢な悩みをする日々に戻りたいです。

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