「銀河鉄道999」感想

今回は配信の感想となります。なぜ贔屓が出ていたのに配信のみかと言うと、私が見るはずだった日は休演になってしまったからです!!(号泣)今までもコロナで休演というのは何度かあったけど、会場に着いて初めて知るのは流石になかったのでダメージ半端なかったですw ちょっと茫然自失になってたかもしれない。おまけに私夏休みの宿題を最後まで取っておくタイプで、アーカイブあると知って最初喜んだのですが、最終日まで放っとく体たらく。やっぱり家だと集中できないのよ。一人で家にいてもあれやらなきゃとか気が散って、というのは完全な言い訳ですが、お金が無駄になるのも悔しいし配信最終日に慌てて見ましたw そんな訳で1回しか見れてないけど忘れないうちに感想行きます。

銀河鉄道999は昔再放送のアニメ見てたし、原作の漫画も少し読んだことあるしでそれなりに馴染みのある作品です。だから鉄郎とメーテルが出会うのは自明のことだし、キャプテン・ハーロックやクイーン・エメラルダスは元々松本零士の別作品の主人公で、世界観がクロスオーバーしているのも知っていたけど、予備知識ない人は混乱しないかな?と思ってしまった。きちんと説明はしてるけど、SFだけあって一見とっつきにくい世界観ではあるのよね。そこんとこ分からないと、ハーロックがただのお助けマンに見えてしまう(分かっててもそうとしか見えなかったけどw)正直言って途中までだるかったですw 劇場で見てればライブの迫力で持っていかれたけど、配信ゆえちょこちょこ細切れにしながら見てました。

面白くなってきたのはトチローが出てきた辺りから。点と点が線で繋がって物語の全貌が見えてきて一気に話が動き出しました。その後は一気見。全体的にはよく纏めたなという感想。細かい点では注文あるけど、例えば途中の冒険にメーテル絡んで来なかったな(原作だと自ら戦ったりしてるよね)とか、最後毒親から逃れる時周りに流されてなあなあになった感があるので、彼女自ら決別するために能動的な行動を起こして欲しかったな、とか。でも、エメラルダスとメーテルの姉妹設定は蛇足と思っていたけれど(確か後付けなんじゃなかったかな)、「お前一人に負担かけてすまなかった」とエメラルダスが最後に駆けつけるところは熱い展開で好き。兄弟のうちでも、跳ねっ返り強い方は家を出ていけるけど、心根が優しすぎると親を見捨てられなくて搾取され続けるって現実でもあるよね。あともう一つ大きなテーマ「限りある命だからこそ尊い」これはフィクション作品で繰り返し語られるテーマです。最近だと鬼滅の刃もそう。一人の少年が大人へと至るイニシエーションの物語でもあるし、血湧き肉躍るSF冒険活劇でもあるし、初恋の女性との出会いから別れまでの話でもあるし、40年も昔の作品だけど多面的な面白さがあって今でも色褪せないと思う。

あとエピローグがカタルシス半端ない。何かと注文つけたけどここでお釣りが出るくらいよい。ゴダイゴの「銀河鉄道999」をみんなが歌い継いでいくの。生きてる人も死んだ人も、機械伯爵や悪役のプロメシュームですらここでは笑顔。歌詞も「さあ行くんだその顔を上げて 新しい風に心を洗おう」なんてぴったりじゃないですか。ホント名曲だよね。ゴダイゴのベストアルバム一時期聴き込んだことあるので、この曲はそらで歌えます。ゴダイゴって日本のバンドだけどジャパニーズポップスにありがちな湿度がなくてカラッとしててかなり異色な存在だったと思う。今回音楽担当してるのも元ゴダイゴのミッキー吉野さん、そのせいか音楽もよかった。

キャストに関してはみんな最の高。特に鉄郎とメーテルにはびっくり!3次元で表すとこんな感じなんだ!と驚くほどの再現度でした。中川晃教さんの鉄郎は漫画のキャラクターというのをかなり意識した役作りで、少年の役なのに全然違和感がなかった。しかもめちゃくちゃ歌がうまい。これ生で見たかったなー。花總まりさんのメーテルはメーテルそのものでした。母であり姉であり初恋の人である、そんな少年の憧憬を一気に凝縮した存在がメーテル。儚さと悲しさをたたえた佇まいがぴったりで、(彼女がメーテル役に決まるまでの経緯は複雑かつ悲しいけれど)他の人ではもう考えられないというくらいハマってました。ほんで、贔屓のエメラルダスですよ。あーもう格好いい。ずるいレベルで格好いい。歌うますぎ。宇宙の雄大さを感じさせる深い歌声でやっぱり生で見たかったよー(泣)。トチローに寄せる思いはアニメ版よりもちょいウエット。つーか北翔さんの演技はウエット寄りですよね。そこが和物だとぴったりハマる時があるような気がする。宝塚男役の強みを余すところなく発揮できるおいしい役でした。トチローの藤岡正明さんはこれまた歌うますぎで、濃いキャラがトチローにぴったり。ところで、メーテルとエメラルダスの相手役がどちらも2枚目じゃないの、流石「男おいどん」を描いた松本零士だなと思いました、げふん。話戻して、ハーロックの三浦涼介さんは役に合わせるの本当に上手ですね。次回作は呪術廻戦の五条悟役ってすごいね!ここで言及しきれなかった人も含めて、いい役者が揃ってました。最後になってしまったけど、代役で出られた雅原慶さんがすごかった。あの場面は完全に舞台を支配してましたね。

1回だけなんで色々見落としがあるかもしれないです。アーカイブあると聞いた時は「よっしゃ、何度も見られる!」と思ったのにねトホホ。生観劇もたいてい一回だけど集中力がまるで違うんだよね。「一瞬たりとも見落としてはならない」と真剣に見ることが多い気がします。感動もその分大きいし。生で見たかったー!と言うのが偽らざる気持ちだけど、余りうるさく言って休んだ方を責める形になるのは本意でない。誰も悪くない!悪いのはコロナだけ!以上!!

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