いや~面白かったです!やっぱり私コメディが好き!ってのを再確認しました。満足した時の常としておいしい物が食べたくなった!現実には上野駅で一人ラーメンでしたけどね…悲劇のファントムからハチャメチャなすったもんだ喜劇とは観る方も着いてくの苦労したけど演る方はもっと大変だったでしょう。感想を書こうと思うのだけどこれ円盤もCS放送もないの?それなら備忘録だけでなく後世のために記録を残す意味も含めて(大げさ)今回は詳しめに書きますか。でも1回しか観劇しなかったので細かいところは間違ってるかもしれません。私の特性上よく間違えるので余り当てにしないでね!と先に謝っときます(最近間違いまくりなので謝るのも気軽になってきた)。という訳で観に行けなかった人のためにも詳しく書こうと思うのでネタバレにいつも以上に配慮しません!それも先に謝っときます!
まず舞台セットがふつくしい…プラットホームにある鉄骨のデザインのアーチがかかった舞台なんですよ。そこにシカゴからニューヨークまでの停車駅が書かれていて、お話が進んで列車が駅に停車するとその駅名が光るんです。そして緞帳が布製じゃなく地平線の向こうに見える太陽と雲を描いた青基調のアールデコな書き割りの板になっててそれが移動したり回転ドアのように動いて人が出てきたりという次第、って言葉で伝えるの難しい!あ、写真撮ったんだからupすればいいのか(今回緞帳upは許可されてるみたいです)。列車の中だけで話が進むのでセットはシンプル。バーのある部屋とA号室とB号室が並んでるのみ。でもそこを行ったり来たりわちゃわちゃドタバタするのでかなり動きは激しいです。そして目が足りない。例えばB号室で話が進んでいてもスポットライトは当たっていないけどA号室に人が残っていてさりげない小芝居をするので気になってしまう。このように演じる方も観る方もかなり忙しいです。
この調子で行くと終わらないので本編に移りましょう。最初4人のポーターがタップダンスで出てきてもうここからワクワクなんだけど、オーエンとオリバーが給料未払いを責められて命からがら逃げて20世紀号に乗るところで歌われるタイトルソングがアガるんですよ。彩凪さん(出番は多くなかったけどいつでもキラキラしててすぐ目に付きました)の車掌がポーター達を従え、アンサンブルの乗客達が高らかに20世紀号のテーマを歌うんです。後でトニー賞パフォーマンスの動画挙げとくけどそこで歌われているやつ。我々観客が乗客に変わる瞬間ですよね。そうこうするうちに列車は出発。宝塚の舞台ってトップスターが出てくると拍手するじゃないですか。でもオスカーって走る電車にしがみついて外から「開けてくれ~!」って登場するから、あそこで拍手しなきゃいけないシチュエーションで既に笑うって反則だよと思うw でも大劇場公演と違ってカッコよく登場する必要ないしそこんとこ自由でいいですね。
望海さん演じるオスカーがもう自己チューで我儘でどうしようもないのですがとにかくかわいいのですよ。椅子にウエーンとうずくまるだけで笑い取れるの本当にズルいw 「苦悩に顔を歪め絶望に打ちひしがれる望海風斗」という新たな性癖を獲得した私ですがこれもイケる!これならオーエンとオリバーも見捨てられないよなーと思う。朝美さん(めっちゃ美しいのにコミカルな役が合うの不思議だけど目が離せませんね)と真那春人さんとのトリオが最強で息ぴったりでいつまでも見ていたかったです。オーエンは飲んでばかりいるしオリバーはしょっちゅうオスカーにクビにされるけど本人も慣れてるからすぐに戻ってくるし。劇中では三銃士と言われていたけどズッコケ3人組って感じでした。
リリー初登場はオスカーの回想シーン。大女優の伴奏者としてオスカーの前に現れたリリーですが女優よりうまく歌ってしまったために女優に責められる。しかしそこでシュンとするどころか猛然と言い返して電車代までせしめてしまった。演奏シーンもは~っ!って気合い入れてからガニ股でピアノに向き合うところが面白いw(因みに後のシーンで契約書にサインしようとする時も同じ動きをする)最近までクリスティーヌやっていたとは思えないw そんな横でオスカー達が「ちょ、この子うまくない?すげー!!」という小芝居してるからどっちも目が離せないよーもう!元々はミルドレッド・プロツカという名前だったけど(これはwikiで調べました。作中では苗字しか紹介されません。プロツカのrの発音がフランス語のあの鼻に抜ける言い方をしてたので彼女はフランス人なのかな?)オスカーがリリー・ガーランドという名前を考えてあげたという次第。これも30年代大スターだったジュディ・ガーランドに因んでるとしか思えない。ホントオスカーっていい加減だよなあ。戦後美空ひばりがブレイクしたとき「青空ひばり」とか「美空ひかり」など偽物が多く出現したというエピソードをなぜか思い出しましたw ここで歌われる「ヴェロニーク」も楽しくて真彩さんの本領発揮。「うち女優なんて無理です帰ります」「あっそうさようなら」「(帰りかけたけど振り返り)あの電車に間に合わないんで」「どうぞどうぞ」「(また振り返り)本当に私にできますか?」「もちろんだとも!」という2人のやり取りから、ダサい格好のミルドレッドが自信なさげに歌い始めて次第にエンジンがかかり服が脱げ三色旗の舞台衣装姿になってアンサンブル率いてフランスよ立ち上がれーみたいに高らかに歌い踊るんです。オペラ歌手の卵だったクリスティーヌよりこっちのリリーの歌の方が声楽の技法駆使してて難しそうなんですよね。でもいとも簡単そうに歌ってて彼女の底力を感じさせました。劇中でヴェロニークはビスマルクの誘いを断り普仏戦争へと国民を駆り立てたとあるのですが、調べてもそんな人は出てこなかったので実在の人物ではないみたい。
汽車がエングルウッドに着いていよいよリリーが登場!ハリウッドスターを一目見ようと湧き上がる乗客達の中に紛れ込むオスカー。リリーは相手役兼恋人のブルースを伴っているが、このブルースというのが頭空っぽで筋肉バカでリリーのお陰で映画に出させて貰ってるという人物。彩風さんキャリエールでは我慢の演技だったのでここではっちゃけられてよかったね…(しみじみ)彼はドリフで言う「金だらいが落ちてくる役回り」なのでかなり身体を張ってましたw 何度もオスカー達が扉を開けるたび壁と扉に挟まれて可哀想w 映画ではリリーとのキスシーンで後頭部ばかり映るので、何度も後頭部打ち付けられてオスカー達に「頭大事にしろよ」と言われる始末w 対するリリーも結構はっちゃけていて「あれ?この作品まともな人物1人もいない?」と気付く頃合い。ハイテンションでブルースとイチャコラするリリー。嫉妬してリリーに食ってかかるオスカー。「私は全部手に入れたの!」と言い返すリリー。「もしかしてオスカーとリリー似た者同士じゃね?」と観てる方も察して来ます。でも2人が付き合っていた頃の甘い回想をするナンバーはデュエットダンスのような演出でやっぱり宝塚らしいなあとうっとりしました。
プリムローズ夫人は専科の京三紗さんなんだけどこの方初演エリザベートでシシィの母親役やってたよね?このプリムローズ夫人がとにかくチャーミングでとぼけ具合も絶妙で流石だった。物語に絡んでこないシーンでもさりげなく「REPENT(悔い改めよ)」の編み物してるところ素敵w 暗くて分かりにくいけど小ネタが効いてます。
長くなったので2つに分けます。次は二幕からだよー。
先日、私も観劇致しました。
ファントムからの振れ幅の大きさ、見事でしたね。
オープニングに、アルカポネだいもんを久しぶりに見れました。
他にも幾つかパロディーが有ったように思います。
映像に残らないのが本当に残念です。
コメントありがとうございます。
望海さんのアルカポネ観たことないんですが確か近い時代ですよね。
私生で宝塚見たのがこのだいきほコンビなので望海さんの過去作も観てみたいなと興味を持っております。
今調べたらアルカポネと20世紀の演出家の方同じらしいので意識してやったのかもしれませんねw