「20世紀号に乗って」感想その2

その2は二幕からでーす。

間奏でも4人のポータープラス彩凪さんの車掌が出てきます。オーバーチュアと間奏がきっちりある作品もいいもんですね。オスカー達はプリムローズ夫人から大金の小切手を貰って有頂天。「そんなに喜んでくれるのならまたゼロを足してあげましょう、ほら」と大盤振る舞いする時点で少しは疑えよwww オスカーは厚かましくも「ゼロが足りません」とお代わりするしどうしようもないw その後リリーがオスカーの境遇を憐れんで35ドルの小切手をくれようとするけど「2000万ドルと35ドルどっちを選ぶと思う~?」とオスカーは完全に煽りモード(この辺のお金の単位自信ないので間違ってたらごめんなさい、結局はゼロになるから同じなんだけどw)。それでも「マグダラのマリアの受難」を迷ってるリリーに「映画にも出資してやるから」と吹きかけ、リリーも俄然乗り気に。お前らホント同類だなw 唯一反対するのはリリーに捨てられたら自分の出番も無くなってしまうブルースのみ。でもこの頃になるとリリーはブルースなんてどうでもいいみたい。「サインするからちょっと待って」と言ってる間にプリムローズ夫人の正体が判明。ここで「She’s A Nut!」という歌が歌われるんだけどうまーく訳してましたね。ストレートに言うとnutって「き◯◯い」って意味だけど観客にはそれと伝わるけどそのものズバリな表現を自然に避けたところに感心しました。変に解釈変えないでくれてよかった。ここでみんなが騒然となって列車中でプリムローズ夫人の捜索が行われるが見つからず、それをあざ笑うかのように彼女がおもちゃの汽車ぽっぽに乗って逃げるシーンが可愛い&笑えます。

そうこうしてたらかつてオスカーの部下で今や売れっ子プロデューサーのマックス・ジェイコブズが飛行機で駆けつけて登場(マックスが乗ってる飛行機は1幕の最後でちょろっと出てきます)。マックスは「バベット」というマグラダのマリアとは対照的な享楽的刹那的自由奔放な女性の話を持ってくる。リリーがこれを脳内シミュレーションするナンバーがまたいいんです。さっきの「ヴェロニーク」と同様劇中劇みたいな感じ。しかしまだマグダラのマリアと迷ってるから「酒~タバコ~夫も愛人もどちらも捨てる~でもパーティーは続くの~」とヘベレケな感じで歌ってたら突然キリストの時代の衣装を着けたオーエン、オリバー、プリムローズ夫人に迫られ敬虔なマグダラのマリアになったりと大忙しw 終いにはキリストの扮装をしたオスカーも出て来る始末。しかし最終的にはバベットを選択して、オスカーの命運は尽きた。小切手もパーになったし自暴自棄になったオスカーは借金の督促状含む自身の遺産をオーエンとオリバーにあげると約束した後に自室に閉じこもって拳銃自殺を図る。驚いたオーエン達が駆けつけると、銃を持ったプリムローズ夫人とよろめくオスカーが!「うう…!撃たれた!……どこか分からないけど!」。ジョンソン医師に診て貰うとなーんだ別に撃たれてないじゃん。夫人はオスカーから銃を取り上げる際暴発しただけでしたちゃんちゃん。しかしそこでただでは転ばないオスカーであった。一度は袖にしたジョンソン医師作の戯曲を読んであげると約束。その代わりリリーの前で俺が死んだ事にしてね、リリーが顔を向けたら首を横に振るだけでいいから、とまあずうずうしいお願い。でもジョンソン医師にとってもwin-winなので戸惑いながらも了承。そこへリリーがやって来て横たわる(でも頭にクッション敷いてるw)オスカーを発見。息も絶え絶えに俺が死ぬ前にどうかサインをしてくれと懇願される。ここでお互いの名前を呼び合う感傷的なデュエットが歌われるけれど観客は笑いを噛み殺すのに必死w。「前作ではここ涙涙の場面だったのになあ」と思った人多いと思うw 偶然の産物とは言えそういう所もズルいw 結局くっさい芝居をリリーが見逃すはずがなく偽のサインをして2人大ゲンカになった後仲直りなんですけれど。ここ事前予習した時は「おいおい唐突だな」と思ったけど実際観劇すると2人が凸凹コンビで似た者同士というのがよく分かるので自然な流れなんです。そして物語はラストへ。みな白い衣装でウエディング姿のオスカーとリリーを祝福。ここで初めて20世紀号の機関車が出てくるのだけどかっこいいデザインですね。今から見るとスチームパンクぽいデザインだけど実在した車両なんだよね(その1トップの写真参照)。20世紀号自体1902年から1967年まで実際にシカゴ~ニューヨーク間を走った列車だそう。結婚してもケンカが絶えない夫婦になりそうだけど胸いっぱい幸せいっぱいなラストでした。

とにかく雪組の皆さん頑張ってました。前作から休みもそんなに取れず短い期間の中でこれだけの物を創り出すの並大抵な努力じゃなかったと想像しますが、純粋にすごいなあと思いました。コメディって演者同士の息の良さが重要だと思うけどその点普段から勝手知ってる仲間同士だからそういう所がよかったのかもしれない。大劇場だとハコの大きさが合わない感じするけど関西でもやらないの勿体ない。私はたまたま関東民なので観れましたが遠征は難しい身なので逆の立場だったらやきもきしただろうと思う。何とかなりませんかね。

最後にBW初演(1978年)とBW再演(2015年)の時のトニー賞パフォーマンスを載せときます。どちらも色んなシーンを繋いだダイジェスト版です。初演版は4人のポーターと乗客らがタイトルソングの「On The Twentieth Century」を歌う→プリムローズ夫人が加わる→リリーとオスカーが「Together」を歌う→ブルースが出てきてリリーを連れて行く→最初に戻って全員で合唱という次第。因みに司会者が冒頭で、リリー役の人は当初代役でこの作品でブレイクして有名になったというエピソードを語ってます。正にリリーのエピソードと同じですね。再演版は冒頭ポーターのタップダンスで始まりタイトルソングが乗客らによって歌われる→その間に写真を撮らせまくるブルースとステッカーを貼りまくるプリムローズ夫人がチラ写り→リリーとオスカーが「I’ve Got It All」を歌う→リリー「誰がアンタの芝居に出るもんですか。今マックスと仕事してるのよ」ここでマックスが出現。「Babbete」の場面になり「私バベットを選ぶわ!」、という展開になってます。他にも一夜限りのパフォーマンスだけど、「スカーレット・ピンパーネル」でパーシーを演じたダグラス・シルズがオスカーをやってるバージョンもあります。実は私は再演版よりもこっちの方が好みだったりするw

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